(※2023/2/15(水)に更新しました)
こんにちは!背徳太子です!
本日Twitterでも話題になった”バークシャーのTSMC株大量売却“について記事にまとめました!
大変ありがたいことにTwitterのフォロワーさんが600人を突破しました!!
投資に関連する内容を毎日発信していますので、よろしければこちらから覗いてみてくださいね!
バークシャーがSECにForm13Fを提出
Form13Fでポートフォリオを確認!
2月14日(火)付でウォーレンバフェット率いるバークシャー・ハザウェイがSECに対しForm 13Fを提出したことで、バークシャーがTSMC株を大量に売却したことが明らかになりました。
ここで、Form13Fとは運用資産1億ドル以上の米国の機関投資家が、証券取引委員会(SEC)に提出することが義務付けられている四半期報告書です。
この報告書では、四半期末時点における投資顧問会社の株式などの公開有価証券の保有状況を開示しています。
つまり、この報告書の内容を確認することにより、機関投資家のポートフォリオの動きを追うことができるということです。
最新のポートフォリオを確認する前に、前回(2022年度4Q)までのバークシャーのポートフォリオを確認してみましょう。
2022年度 3Qポートフォリオ
前回SECへ提出したForm13Fを確認することで直近のポートフォリオを確認することができます。
当時のバークシャーのポートフォリオを円グラフで見てみましょう。
①アップル | 42.0% |
②バンク・オブ・アメリカ | 10.0% |
③シェブロン | 8.0% |
④コカコーラ | 7.6% |
⑤アメリカン・エクスプレス | 6.9% |
⑥オクシデンタルペトロリアム | 4.0% |
⑦クラフトハインツ | 3.7% |
⑧ムーディーズ | 2.0% |
⑨アクティビジョンブリザード | 1.5% |
⑩TSMC | 1.4% |
1位は相変わらずアップルです。
バークシャーのポートフォリオの中でアップルは42.0%を占めており、2位のバンク・オブ・アメリカが10.0%ですので圧倒的な割合となっていることが改めてわかります。(アップル偏重すぎない?というツッコミがありそうですが。笑)
気になるアップルの評価額ですが、123,661百万ドル(894百万株)になります。
そして本日話題となりましたTSMC株は第10位にランクインしており、評価額は4,117百万ドルであり、日本円に直す($=¥130)とおよそ5,300億円相当です。
これほどまで保有していたTSMC株が最新のForm 13Fによれば9割ほど売却されたということですね。
2022年度 4Qポートフォリオ
最新のポートフォリオはこちらです。
①アップル | 39.0% |
②バンク・オブ・アメリカ | 11.0% |
③シェブロン | 9.8% |
④コカコーラ | 8.5% |
⑤アメリカン・エクスプレス | 7.5% |
⑥クラフト・ハインツ | 4.4% |
⑦オクシデンタルペトロリアム | 4.1% |
⑧ムーディーズ | 2.3% |
⑨アクティビジョンブリザード | 1.3% |
⑩HP | 0.9% |
1位の座はもちろんアップルですね!
まずはアップルについて、前回からの株数と評価額はこちらです。
(前回)株数:894百万株 評価額:123,661百万ドル
(今回)株数:895百万株 評価額:116,305百万ドル
そうです、またまたアップル株を買い増ししているのですね!
一体どれだけ期待しているか、、、バフェットにはアップルのさらなる成長する姿が見えているのかもしれません!!
そして本題ですが、前回10位にランクインしていたTSMCに変わり、パソコンメーカーのHPがランクインしましたね。
TSMCの保有株数と評価額について、前回からの変化は以下の通りです。
(前回)株数:60百万株 評価額:4,117百万ドル
(今回)株数:8百万株 評価額:617百万ドル
ざっくりですが、前回から9割くらい株数を一気に減らしました。
実は前々回のバークシャーのポートフォリオを見てみると、今回の株数と同等だったのですね。
つまり、バークシャーは2022 2Q時点で8百万株ほど保有していたTSMC株を3Qで60百万株まで買い増し、4Qで8百万株まで売却して元通りの保有株数にした、というのが一連の流れです。
売却理由はインフレ懸念と地政学的リスクか
バークシャーのTSMC株売却を受けてTwitter上の反応を見てみると以下のようでした。
- バフェットは流石に判断が早い
- 半導体は景気に左右されるから当然だ
- 半導体銘柄の今後が心配
TSMC株はほんの数ヶ月で売却されたことになり、特にこの四半期の間に一気に売却したことで皆さん驚かれているようですね!
バークシャーがどのような判断でTSMC株を売却する判断に至ったのか、真相はまだわかりませんが、個人的にはやはり米国における深刻なインフレ懸念と米中対立による台湾有事のリスクを回避するためではないかと想像します。
バフェットの投資方針は「長期で保有すること」と「良い株を安く買うこと」です。
今回はTSMC株を数ヶ月のうちに大量買いし、すぐに売却したわけですが、バフェットの投資方針を考えると、イレギュラーな対応を迫られたことがわかります。
2022年度 4QではCPIの推移がすでにピークしていたとは言え、まだまだディスインフレが始まったばかりで収束する見込みがあるのかわかりませんでしたよね。(もちろん今も先行きは不透明ですが)
そういった背景から、景気の動きに左右されやすい半導体銘柄のポジションを一旦解消しておきたかった可能性は十分に考えられることでしょう。
また、台湾有事のリスクもかなり気にしているのではないかと思います。
2022年10月には共産党の党大会が開催され、習近平主席をトップとする陣営が正式に発表されることになります。
当時の大会でも、「武力行使を排除せず」との文言や「必ず統一する」と言った力強いコメントもあり、2025年までには有事となることが予想されるとの報道も出ているほどです。
実際、台湾有事となれば、TSMCをはじめとする台湾企業は深刻な影響を受けることは必至ですので、リスク回避のために、早期に売却に踏み切った可能性は十分考えられますね。
まとめ
今回はバークシャーが SECに提出したForm 13Fにより、TSMC株を9割売却したニュースを取り上げました。
バフェットの投資方針である「長期保有」に沿うことなく、数ヶ月のうちに大量の売買をしたことで大きな話題となりましたが、その原因は”米国の深刻なインフレ”と”台湾有事”リスクが高まっていることを懸念されたものと推測します。
真相はまだわかりませんが、バークシャーの株主総会が5月に予定されているので、そこで理由が明かされることでしょう!
また、序盤でご紹介したようにバークシャーがアップル株を買い増ししていることも面白いですね。
テック企業に逆風が吹き荒れていた時期にアップル株を買い増す勇気に感服するところです。笑
今回は以上となります!
これからも皆さんの投資判断のサポートとなる情報を発信していきますので、宜しければご参考にしてください!
尚、普段は米国株の銘柄分析や日系企業の決算レビュー記事を書いていますので、よろしければこちらもチェックしてくださいね!
ご覧いただきありがとうございました。
背徳太子
ブログ1年目の駆け出しブロガーです。
社会人をスタートさせ2年半程度で資産1,000万円まで到達しました。
本ブログでは、個別銘柄の分析、企業決算情報、経済ニュースなどを中心にして皆さんの投資判断の一助となるような情報発信をしています。
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