(※2023/5/27(土)に更新しました)
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今回は今週大きな話題となったエヌビディア(NVIDIA)の最新決算について取り上げていきますよ!忙しくてついていけていない方はこちらの記事でフォローしていきましょう!
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今回は今週米国株投資家界隈で最も話題となったエヌビディア(NVIDIA)の決算について取り上げていきます。
5月24日(水)に米国内で半導体メーカーとして最も有名な企業であるエヌビディアがFY24 1Q決算を発表しました。
決算発表翌日のエヌビディアの株価チャートはこちらをご覧ください。
真ん中あたりでロケットが発射🚀したようなチャートになっています。この日は結局前日比+24%(一時+29%)の大暴騰を記録しました。これだけの時価総額のある企業の株価がここまで上昇することは本当に稀です。
決算発表の内容が市場に好感されて株価が上昇したことはおおよそわかったけど、一体何がそんなに評価されているのか?
今回は株価の急騰の原因となったエヌビディアのFY24 1Q決算発表の内容についてみていきます。
背徳太子
JTCに勤務しながら米国公認会計士(USCPA)の資格を取得した投資ブロガーです。
米国インデックス・ETFや高配当銘柄への投資により新卒2年半で資産1,000万円を突破しました。
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NVIDIAが最新のFY24 1Q決算を発表!
FY24 1Q決算概要
まずは今回発表された1Q決算の内容についてみていきます。
まずはエヌビディアが発表した決算資料から引用して説明していきます。FY24 1Qの決算内容は図の通りです。
一番左がFY24 1Q決算の内容になっており、その右側は一つ前の四半期決算であるFY23 4Qの決算と1年前のFY23 1Q決算を示し、比較していますね。(いつも思うのですがこういった表ってわかりにくいですよね)
表を見ても少しイメージがしにくいと思いますので、1年前からのRevenueとEPSの推移はこちらのグラフをご覧ください。
こちらは直近1年間の四半期別のRevenue(青棒グラフ)とEPS(赤折れ線グラフ)を表しています。FY24 1Qは1年前と比較するとRevenueが減少していますが、その後継続的に悪化していましたので、改善傾向が顕著になっていると見た方が正しいでしょう。
つまり、1年かけてRevenueが元の水準まで戻ってきている傾向にあると言えますね。
また、EPSについて見てみると、1年かけてかなりの改善となったことがわかります。Revenueだけでなく、利益水準も上昇した結果となったことがわかりますね。増収・増益となって順調に推移していると言えます。
しかしこれだけ見ても大きな株価上昇となった理由が見えてきません。実は、サプライズとなったのはFY24 2Qの業績見込みでした。それではそちらを詳しく見ていきましょう。
FY24 2Q業績見込み
さて、次に大きなサプライズとなったFY24 2Qの業績見込みについてみていきます。
概要は以下の通りです。
- Revenueは$110億(=11,000Mil)となる見込み
- GAAP基準の売上総利益率は68.6%、Non-GAAP基準の売上総利益率は70.0%で、となる見込み
- 営業費用は、GAAP及びNon-GAAPともに、それぞれ約$27億1,000万及び約$19億となる見込み
- GAAP方式及びNon-GAAP方式のその他の収入及び支出は、非関連投資からの損益を除き、約$9,000万の収入となる見込み
- GAAP方式及びNon-GAAP方式の税率は、個別項目を除き、14.0%となる見込み
- 資本的支出(CAPEX)は、有形固定資産の元本支払いを含め、約$3億から$3億5,000万となる見込み
- 2024年度通期の設備投資額は、有形固定資産の元本支払いを含め、約$11億から$13億となる見込み
色々と書かれていますが、注目していただきたいのは一番上のRevenueについてのみです。なんと2Qでは一気に$110億(アナリスト予想は$72億)まで上昇する見通しを立てているのですね!これが市場に大きなサプライズを与えることになります。
もう一度先ほどのグラフを使ってみてみましょう。一番右にFY24 2Q予想のRevenueを追加しています。
今度はグラフに前四半期比の増加率を折れ線グラフで追加しています。
FY24 1Qがおよそ$7.2億でしたので、2Qは一気に50%以上の増収となる見込みです。これまでの水準と比較しても凄まじい数字であることがお分かりいただけると思います。
なぜここまでの象種となる見込みとなるのか、根拠が気になるところですよね。
決算説明会当日の経営陣のコメントで確認してみましょう。
- コンピューター業界は 2つの分野で大きく成長し変化しており、それは高速化コンピューティングと生成 AIである
- 今後は1兆ドル規模のデータセンターが汎用的な運用から、高速化コンピューティング、生成 AIを活用したものに移行する
- これは10年サイクルのスタート
- データセンター向けのオーダー引き合いは ”Incredible”
- 下期の供給を大幅に増加する計画がある
かなり期待感の持てるコメントが出てきました。
要するに、今後は大規模なデータセンターの再構築が始まることを示唆しており、その需要をエヌビディアが取り込んでいく、ということですね。今後の業績予想や経営陣の自信ありげなコメントを背景として市場は敏感に反応したということです。
特に最近はChat GPTをはじめとする生成AIが大きなトレンドになっており、関連企業にはマネーが流入することが想定されます。当然それらの企業はデータセンターへ投資は不可欠であり、エヌビディアはGPU(画像処理半導体)の領域で大きな強みを持っているため、今後の期待が高まるのは必然的かもしれませんね。
最後に:エヌビディア株はまだ上がるのか?
今回は今週米国株関連ニュースで最も話題となった「エヌビディアのFY24 1Q決算」について取り上げました。1Qは順調な滑り出しとなったことはもちろん、なんといっても今後の業績見込みで市場アナリストの予想を大きく上回る数字が出たことで市場にはサプライズとなりました。
投資を始めて3年ほど経過しますが、1日にこれほどの時価総額のある企業が前日比+24%の上昇を記録するのをみるのは初めてかもしれません。波に乗れたわけではありませんが、今後もあまり起こることもないでしょうから、貴重なシーンを目の当たりにした気分です。笑
さて、気になるのが今後もまだまだエヌビディア株が上昇し続けるのか?という点ですよね。
私個人的な意見としては、AIブームが取り沙汰されている状況下、エヌビディアをはじめとする半導体銘柄は株価をあげていく可能性は高いのではないかと予想しています。
AI関連の事業はなんといってもデータセンターなどのインフラ投資が莫大になると言われていますよね。その需要を取り込むことのできる半導体銘柄が恩恵を受けるのは非常に合理的なのではないかと考えています。
もちろん株価は思惑や期待によって上下しますので、どのような動きになるのかを読むことはできませんが、今後も注目され続ける銘柄になることは間違いありませんので、ぜひフォローしていきたいと思います。
尚、最新の私のポートフォリオはこちらでご紹介しておりますので、ご興味があればこちらも合わせてご覧ください!
今回は以上となります。ご覧いただきありがとうございした。
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