【Tesla】コロナ後に株価は急上昇!イーロン・マスク率いるEV業界のアイコン的企業を分析!(TSLA)

米国株分析

(※2023/3/23(木)に更新しました)

背徳太子
背徳太子

こんにちは!背徳太子です!

今回はイーロン・マスク氏が率いる電気自動車業界のパイオニア企業である”テスラ”を取り上げていきます!

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投資に関連する内容を毎日発信していますので、よろしければこちらから覗いてみてくださいね!

今回は世界のトップを走るEVメーカーである”テスラ”をご紹介します。

皆さんは以下のような悩みを抱えたことはないでしょうか。

✔️米国株投資を始めてみたいけど、失敗はしたくない!
✔️米国企業は決算書が英語なので分かりやすく解説してほしい!
✔️具体的に何に投資したら良いのかよく分からないので、おすすめの銘柄があれば教えてほしい

コロナ禍をきっかけとして個人の株式投資が話題になり、投資未経験者の方でも”インデックス投資”といった言葉を見聞きする機会が多くなったのではないでしょうか。

さらに、2024年から始まる新NISA制度の開始に向けて、「インデックス投資も良いけど、せっかくであれば個別銘柄への投資もやってみたい」という一歩進んだ意欲的な方もいらっしゃるかと思います。

しかしながら、いざ投資をしてみたいと思っても、無数にある銘柄から一つ選ぶのは至難の業と言えます。

そこで、そんな疑問や悩みの解決の一助となればと思い、個別銘柄について記事にしています。
今後の投資判断のヒントとなる情報を発信していきたいと考えておりますのでぜひご一読ください。

会社概要

それでは今回ご紹介する”テスラ”について会社概要から簡単にご紹介していきます。

テスラ(英:Tesla, Inc./ティッカー:TSLA)は米テキサス州オースティンに本社を置く世界を代表する電気自動車メーカーです。

テスラといえばイーロンマスク氏のことを思い浮かべる方が多いと思いますが、実はテスラの設立者はマスク氏ではありません。

同社は2003年に”テスラ・モーターズ”としてエンジニアであるマーティン・エバーハードとマーク・ダーベニングにより設立されました。

その後、2008年に資金を大量に提供する形でイーロンマスク氏がCEOとなったんですね。

テスラが電気自動車メーカーであることはご存じの通りですが、マスク氏によると、テスラの目的は、電気自動車や太陽光発電によって得られる持続可能な輸送とエネルギーへの移行を促進することにあるといいます。

テスラは2009年に最初の自動車モデルである”ロードスター”を生産すると、2012年に”Model S”セダン、2015年に”Model X”SUV、2017年に量産型の”Model 3”セダン、2020年に”Model Y”クロスオーバーを発表しています。

ここで電気自動車マーケットの全体感を把握するために市場予測をご紹介します。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/14445/?SS=imgview&FD=1420927604

こちらは矢野経済研究所が出している商用車販売台数と電動化比率を示した図とグラフになります。

商用車販売台数は毎年+100万台程度で推移していく見込みですが、電動化比率はそれを上回るペースで年々高まっていることが予測されており、2030年には全体の23〜30%程度で電動化比率が推移する見込みです。

電気自動車のマーケット自体が加速度的に広がっていくことが見込まれていますが、足元の状況を鑑みるとかなりのシェアを取ることが有力視されているのが今回紹介するテスラとなります。

日本でも見かけることが多くなりましたのでご存じの方も多いかと思いますが、テスラ車の特徴を以下に簡単にまとめます。

①電気パワートレイン:
テスラ車は電気モーターを動力源としており、瞬時にトルクと加速が得られ、ガソリンやその他の化石燃料を必要としないため、非常にクリーンな自動車として注目されています。

②オートパイロット:
テスラ車のオートパイロット機能は、高度なセンサーとコンピューター・ビジョン技術により、車の操縦、加速、ブレーキを自動的に行うことが可能となります。

③タッチスクリーンインターフェース:
すべてのテスラ車には大型のタッチスクリーンインターフェースが搭載されており、ナビゲーション、エンターテインメント、車両設定など、車のあらゆる面をコントロールできます。

④スーパーチャージング:
テスラ車のスーパーチャージングネットワークは、テスラ車に急速充電を提供し、ドライバーは迅速かつ便利に車を充電することができます。

⑤オーバー・ザ・エアー・アップデート:
テスラ車には定期的に無線ソフトウェアアップデートが提供され、新機能の追加、性能の向上、安全性の強化が可能です。

⑥航続距離:
テスラ車は、他の多くの電気自動車よりも航続距離が長く、1回の充電で400マイル以上走行可能なモデルもあります。

⑦性能:
テスラ車は素晴らしい加速とハンドリングで知られており、一部のモデルでは0-60mphを2秒未満で走行することが可能です。

⑧持続可能性:
テスラは持続可能な社会と二酸化炭素排出量の削減に取り組んでおり、環境に優しく、エネルギー効率に優れた設計になっています。

以上のような特徴から、いくつかある電気自動車の中でもアイコン的な存在に位置付けられており、個人投資家からも大きな注目を浴びていますよね。

概要は以上となりますが、ここで、直近5年間のテスラの株価推移について簡単にご紹介します。

2020年のコロナ前まではほぼ横ばいで推移していましたが、その後は一気に株価が急上昇し、一時コロナ前の20倍まで株価が上昇するなど、非常にボラティリティの高い銘柄となっています。

米国における大規模な金融緩和の影響によりテック企業を中心に株価が上昇しましたが、その中でもテスラは頭ひとつ抜ける存在となっていますよね。

それではここからは主にIR情報から得られる情報をまとめましたので、詳しく見ていきましょう。

業績

売上高・営業利益・純利益

まずはテスラの業績について詳しく見ていきましょう。

まずは収益について確認してみましょう。

2018年度以降を見てみると、収益は右肩上がりで順調に拡大させていることがわかりますね。
驚くべきはその成長率でしょう。

直近の5年間では成長率が平均して49%と圧倒的なスピードで収益を拡大しています

具体的に収益の内訳をセグメント別にして分析していきます。
直近3年間の収益の内訳は以下のとおりです。

  • Automotive sales:
    高級セダン、SUV、スポーツカーを含む電気自動車の生産と販売による収益。また、電気自動車のパワートレイン(動力源)部品を製造し、電気自動車の充電やメンテナンスに関連する製品の販売も含む。
  • Service and other:
    車両サービスや修理などのさまざまなサービスを顧客に提供しているほか、製品に関連する商品やアクセサリーの販売。
  • Automotive regulatory credits:
    CO2排出権取引による得た収益。(自動車メーカーには「CO2排出量の上限」が排出権という形で与えられており、その権利で許容されたCO2排出量を超える場合は、CO2排出権が余っている他社から排出権を買い取る必要がある)
  • Energy generation and storage sales:
    パワーウォールやパワーパックなどのエネルギー貯蔵製品の製造・販売、ソーラーパネルやソーラールーフなどのソーラー製品の開発など、エネルギー生成と貯蔵に焦点を当てたセグメントも運営。

テスラは電気自動車以外にも事業を展開していますが、内訳を見てみると、主な収益源は”Automotive sales“セグメントであり、上記の通り電気自動車の販売による収益であることがわかりますね。

テスラを分析する上でKPIとなる生産・販売台数を確認してみましょう。

直近3年間の電気自動車の生産台数と販売台数の推移は以下のとおりです。

直近3年間では生産・販売台数ともに右肩上がりで上昇していることがわかります。

特に2020年度から2021年度からの成長率は凄まじく、いずれも+45%程度で上昇しています。
収益の拡大の要因が生産・販売台数の拡大と密接に関係することがご理解いただけるかと思います。

業績は生産・販売台数によりある程度予測がつきますので、テスラ株を購入する場合には直近の生産台数や販売台数の推移は必ずみるようにしましょう

そのほかの分野でも収益は向上していますが、テスラの業績を見る上で最も重要なのは自動車の生産台数や販売台数であることは間違いありません。

ここで、2022年度における収益割合を見てみましょう。

ご覧の通り、全体の86%は電気自動車の販売による収益であることがわかりますね。

次に営業利益(率)純利益を見てみましょう。

2019年度までは純利益がマイナスとなり、赤字が続いていましたが、2020年度からは営業利益、純利益をしっかりプラスで計上しました。

上記の通り、収益を拡大し続けておりますので、それに伴い、営業利益・純利益ともに圧倒的なスピードで成長させることができていますね。

冒頭でご紹介した通り、今後ますます電気自動車のマーケットは拡大することが期待されており、特にテスラはその中でもアイコン的な存在ですので、業績も右肩上がりで上昇していくことが予測されます。

BPS、EPS、ROE

次にBPS、EPS、ROEについてです。先に各指標について簡単に解説します。

BPS:Book-value Per Shareの略称。1株当たり純資産であり、企業の安定性を測る指標。 
   計算式は、純資産÷発行済み株式数 
EPS:Earnings Per Shareの略称。1株当たり純利益であり、企業の収益性を測る指標。
   計算式は、当期純利益÷発行済み株式数
ROE:Return On Equityの略称。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合であり、企業の効率性を測る指標。
   計算式は、当期純利益 ÷ 自己資本 または EPS÷ BPS 

テスラにおける各指標の推移を見てみましょう。

まずは赤グラフのBPSですが黒字を計上することができ始めた2020年度より急激に上昇していることがわかります。

これは純資産の構成要素である利益剰余金がしっかり積み上がってきたことから、純資産全体の規模が大きくなり、結果的にBPSの向上に貢献しています。

自己資本が積み増されており、財務的な観点では全く心配がない状態ですね。(ちなみに直近の自己資本比率は54%程度であり、非常に健全な財務状態です)

次に青棒グラフのEPSですが、こちらも利益同様に2020年度より右肩上がりで順調に上昇していることが読み取れますね。

今後の収益・利益の上昇に伴ってテスラのEPSは高い成長率で推移していくことが期待されます。

また、緑の折れ線グラフのROEは利益をしっかり計上し始めた2020年度よりこちらも改善し続けており、2022年度では25%を超える数値となっています。

ちなみにトヨタ自動車の最新のROEは11.5%ですので、同じ自動車メーカーでも資本効率性の観点ではかなり異なることがわかるかと思います。

キャッシュフロー

次に、キャッシュフローを見ていきます。こちらも簡単に各項目を解説します。

営業キャッシュフロー:
本来の営業活動から得られたキャッシュの動きを示す。営業キャッシュフローが潤沢な企業ほど、外部からの資金調達に依存する割合が少ないため、経営が安定する。

投資キャッシュフロー:
投資活動によるキャッシュの動きを示す。設備投資等による資金流出や有形固定資産の取得・売却、有価証券の取得・売却などの資金運用によるお金の増減を表す。 

フリーキャッシュフロー:
税引後営業利益に減価償却費を加え、 設備投資額と運転資本の増加を差し引いたもの。営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの和により算出される。

テスラのキャッシュフローの推移を見てましょう。

まずは営業キャッシュフローについてです。

2019年度まではほぼ横ばいでしたが、2020年度からは収益の拡大に伴い一気に営業キャッシュフローが増加していることがわかります。

具体的には、2018年度では21億ドルだったのに対し2022年度では147億ドルまで成長しており、およそ7倍にまでその規模を拡大させることに成功しています。

上記の通り、電気自動車の生産・販売台数を伸ばしており、収益をしっかり向上させていることから本業から創造したキャッシュが確実に増加していることがわかりますね。

次に、投資キャッシュフローをご覧ください。

毎年マイナスで推移しており、将来の収益源の確保のためにしっかりと投資を行なっていることが読み取れます。

2021年度以降はマイナスの値も大きくなってきおり、2022年度はその規模を120億ドルまで拡大しています。

最近でも更なる生産力強化のために新工場の設立の検討が進められており、今後も電気自動車の需要の高騰を受けて供給量アップのために投資を加速させることでしょう。

米テスラ、メキシコに北米市場輸出向けEV製造工場の新設を公表(米国、メキシコ) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの和で表されるフリーキャッシュフローは常にプラスを維持していることがわかります。

今後も本業からのキャッシュインを増やしつつ、設備投資を加速させていくことが想定されますが、フリーキャッシュフローは投資元本となりますので、常にプラスを維持していることで手元資金から拠出することが可能となりそうですね!

株価

NASDAQとの比較

最後に、テスラの株価推移を見てましょう。こちらは過去5年間のNASDAQとの比較です。

青がテスラ橙がNASDAQの過去5年間における増減率を表しています。

グラフの通り、直近5年間の推移を比較すると、コロナ前はどちらもほぼ同様の動きを見せており、あまり差がありませんでしたが、コロナ後は明らかに一変してテスラがNASDAQをアウトパフォームしていることがわかりますね。

しかも5年間の増加率は驚異の+812%とおよそ9倍の株価上昇を記録しています。

冒頭でもご紹介しましたが、一時的ではあるもののコロナ前の株価の20倍にまで上昇したこともあり、金融緩和の間にいかにテスラにマネーが集中したかわかりますね。

最後に

今回は電気自動車業界のアイコン的存在である”テスラ”についてご紹介しました

ポイントをまとめると以下となります。

✔️欧米を中心とした環境意識の高まりを受けて直近5年間で収益は年平均50%で成長
✔️KPIである電気自動車の生産・販売台数ともに順調に上昇中
✔️収益の拡大に伴い投資を拡大、工場の新設などにより供給力を向上
✔️株価はコロナ後にNASDAQを凌駕しており、直近5年間でおよそ9倍にまで成長

テスラはコロナ後に大きく株価を上昇させた銘柄であり、5年間で9倍にまで成長した再注目銘柄の一つであると言えます。

背景には、電気自動車のマーケットが今後も拡大し続けることが期待されており、その中でもテスラが大きくシェアを取ることが期待され、ますます業績を伸ばしていくことが予測されている点があげられます。

一方で、株価の割安・割高感を示すPBRは脅威の13.5倍(2023/3/22現在)であり、またPERは52.8倍(2023/3/22現在)といずれも並外れた数値となっており、一般的には超割高感のあるレンジとなっています。

また、今年に入ってからは1日に10%程度変動する日もあるなど、ボラティリティが極めて高い銘柄となっています。

このため、最近ではやや投機的な動きを示しているとも言え、リスク(不確実性)が極めて高い状況にあります。

事業環境は非常に良好で今後も市場の拡大とともに業績が向上していく確度が非常に高い銘柄ではありますが、株価は業績とはまた違う要因で変動しますので、その辺りは十分にご注意いただき、チェックいただくのが良いと思います!

これからも皆さんの投資判断のサポートとなる情報を発信していきますので、宜しければご参考にしてください!

今回は以上となります。ご覧いただきありがとうございました。

この記事を書いた人

背徳太子

ブログ1年目の駆け出しブロガーです。

社会人をスタートさせ2年半程度で資産1,000万円まで到達しました。
本ブログでは、個別銘柄の分析、企業決算情報、経済ニュースなどを中心にして皆さんの投資判断の一助となるような情報発信をしています。

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