今回はつい先ほど発表された8月の米国CPI(消費者物価指数)について記事にしています。
現在、米国では歴史的に見ても例を見ないスピードで利上げを実施している状況です。
そもそも、この利上げの背景には急速に進むインフレを退治することが目的にあります。
先日のジャクソンホールにおけるパウエル議長の講演でも、多少の痛みを伴いながらも、まずは目先のインフレを退治することを優先するとの趣旨で発言がありました。
株式マーケットではリスクオフの動きが拡大し、その後しばらくは下落基調が続いていました。
ここ最近は、次回FOMCでも0.75%の利上げが実施されることを織り込んだ動きを見せています(やや楽観的な動きにも見えます)が、本日のCPI発表は、その後の利上げ幅を決める上でも重要な指標となるので、投資家さんからは大注目イベントとなっています。
そもそもCPIって?
CPIとはConsumer Price Indexの略であり、日本語では、「消費者物価指数」と表されます。
ネットで調べてみると、消費者が購入する各種消費やサービスの小売価格の変動を調査・算出した経済指標です、と説明されます。
これだけだとちょっと難しいですが、簡単に言うと、「物価そのものの変動を測定するための指標」です。
この指標には2つの種類があります。
総合指数:全ての商品やサービスが対象
コア指数:総合指数のうち、食料及びエネルギーを除いたもの
これらの指標を見ることによって、物価の変動を把握できるということですね。
米国において喫緊の課題であるインフレ退治にあたり、この指標は大変重要な指標になることが大雑把にご理解いただけるかと思います。
これらの基本事項をおさえた上で、実際に数字を見ていきましょう。
前回のCPI発表の振り返り
簡単に前回7月度のCPI発表を振り返ります。
7月結果 | マーケット予測 | 増減 | |
総合 | 8.5% | 8.7% | -0.2% |
コア | 5.9% | 6.1% | -0.2% |
前回の発表では、前年同月比で「総合」は8.5%の上昇となり、マーケット予測の8.7%を下回る結果となりました。
また「コア」も同様にしてマーケット予測を下回り、この発表を受けて市場はリスクオンへとトレンドが転換していくことになりました。
前月の6月と比較しても上昇していないことから、市場ではインフレのピークアウトの可能性に言及する人も少なくありませんでした。
このように、大きな転換点を迎えることになったと見るのが大勢でしたが、その傾向を確かめるためにも、今回の発表は大注目されています。
8月は市場予測を上回る
さて、前置きは以上です。早速ですが本日の発表内容は以下の通りです。
8月結果 | マーケット予測 | 増減 | |
総合 | 8.3% | 8.1% | +0.2% |
コア | 6.3% | 5.9% | +0.4% |
ご覧の通り、8月の結果は市場予測を上回るものとなりました。(思わず「やっちまったな!」と叫んじゃいました。。。)
数字を見てみると、前回の発表から「総合」では数字が落ちているものの、「コア」は逆に上昇してしまっています。
上記で説明しました通り、「コア」は「総合」から食品やエネルギーといった比較的価格が変動しやすいものを除いた指数を表しています。
つまり、「コア」の数字が上昇してしまっているということは、米国においてまだまだインフレが底堅いことを意味していると言えます。
CPIの発表後、為替も大きく動いています。こちらは発表直後のドル円チャートになります。
発表直後に急騰していることが確認いただけるかと思います。
今回の市場予測を上回る結果を受けて、次回予定されているFOMCでは再度の大幅利上げの実施は確実(利上げ幅は0.75%が有力視されていました)となっており、まだまだピークアウトが見えない状況ですので、ドル高傾向は続くことになりそうです。
最後に
今月に入って、マーケットの動きを見ると、やや楽観的な見方が広まっていたように思います。
しかし、今回のCPI発表後には、このトレンドは大きく変わることが予想され、一気に悲観的な見方が強くなるかと思われます。
一方、私の投資スタンスは基本的には「長期」目線です。
すなわち、目先の短期的な値動きにはそれほど左右されないようにしています。(私の投資方針について以下の記事でもご紹介しております)
従って市場の動きを把握しつつも、中長期的にはマーケットが右肩上がりで成長していくことにbetして資産を積み増していきます!(早速今日も買い注文出します!!笑)
今回は以上となります。ありがとうございました。
背徳太子
ブログ1年目の駆け出しブロガーです。
ビジネス書を読むことを趣味としており、本業では読書を通して得た知識を駆使しながら効率よく働いて定時に帰ります。(※あくまで理想です)
本業をテキパキこなしつつ、投資や副業にも全力で取り組んでいます。
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