【FY22 4Q決算レビュー】JTが決算発表しました!過去最高記録を更新です!!

日本株決算

(※2023/2/14(火)に更新しました)

背徳太子
背徳太子

こんにちは!背徳太子です!

今回は本日決算発表した「JT」の決算内容を分析していきます!

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今回は2月14日(火)に決算を発表したJTの4Q決算についてまとめていきます。

この時期は各企業が続々と決算を発表します。
私が大好きな高配当銘柄を中心に、注目企業をピックアップして内容をレビューしていきますので、ぜひ投資判断のヒントとしていただければ幸いです。

米国の歴史的なインフレやFRBの金融引き締め政策の実行、またそれに伴うリセッション懸念や、まだまだ終わりが見えないロシアによるウクライナ侵攻、原油をはじめとする資源価格の高騰など、事業環境は非常に複雑で先の見通しが困難な状況です。

そのような状況だからこそ、各企業決算を確認することにより、正確な実態を把握することができますので、投資家にとっては大変重要な情報を得る機会となります

本日レビューするのは人気高配当銘柄の”JT”です

(※当記事のスライドはJTの決算発表資料から抜粋してます)

決算概要

JTが2月14日(日)に2022年度の決算を発表しました。

日本の企業は4-3月決算とする場合が多いので、この時期は3Q決算として各社決算発表をしていまが、JTは1−12月決算ですので、今回が2022年度の1年間の決算を発表することになります。

ご存知の通り、日本のタバコ産業のトップに君臨する企業であり、最近では国内マーケットだけでなく海外に進出して事業の拡大を図っています。

また、JTは健康リスク低減製品の取り扱いを始めています。

加熱式タバコなどの新たな市場にも参入し始めており、既存事業の強化と新規事業の展開の両面でチェックしてみたいと思います。

それでは決算の概要を見てみましょう。

2022年度実績まとめ

ここからはJTの決算発表スライドを抜粋して見ていきます。まずは概要からです。

以下、ポイントを記載していきます。

  • 売上収益は2兆6,578億円(前年同期比+14.3%)となり、為替の影響も享受して増収
  • 営業利益は6,536億円(前年同期比+31.0%)であり、大幅な増益
  • 当期利益は4,427億円(前年同期比+30.8%)を計上し、売上収益から全て史上最高を記録
  • FCFは3,826億円(前年同期比▲991億円)となり悪化

PLに関しては売上収益から当期利益まで全て史上最高を記録を実現する素晴らしい1年になりましたね!!

売上については中心事業であるたばこ事業におけるプライシング効果が牽引したことにより増収となったようです。

たばこという嗜好品の特性上、ある程度の強気のプライシング設定でも底堅い需要があるという証左かもしれませんね。

また、図に記載の「為替一定ベース調整後営業利益」とは前年同期の為替レートを用いて換算/算出することにより為替影響を除いた営業利益を示します

つまり、この1年は円安が進行していますが、その影響を排除して考えることで、シンプルに前年度比での成長度合いを測ることが可能となります

その「為替一定ベース調整後営業利益」ですが、前年同期比+9.0%との結果であり、円安の影響を除いてもJTの事業が成長していることがわかります。

JTの中心事業であるたばこ事業について具体的に見ていきます。

  • たばこの総販売数量は5,273億本となり、前年同期比で▲0.5%と微減
  • 一方で、RRR販売数量は79億本で+10.7%となり、大幅に増加を記録
  • 自社たばこ製品の売上収益は2兆3,152億円(前年同期比+15.6%)、為替一定の場合も+4.8%で堅調な売上を計上
  • 調整後営業利益は7,540億円(前年同期比+18.0%)で、為替一定の場合も+8.2%の増益を計上

こちらの図にある「Combustibles販売数量」とは、「水たばこ/E-Vapor/無煙たばこ(Snus・ニコチンパウチ)/加熱式たばこ/製造受託を除くたばこ製品」の販売数量を示します。

また、「RRP販売数量」とは、Reduced-Risk Products (RRP)の販売本数となります。

同社の販売数量自体は微減しておりますが、最近注力しているRRPの販売数は大きく増加しており、底堅い需要を取り込んでいることを示しています

たばこの総販売数が微減している一方で、無煙たばこなどのRRP製品は+10.3%の大幅増加していることは、健康意識の高まりに合わせてJTがその需要をしっかり取り込んでいることを意味していると思います。

今後、先進国のさらなるたばこ離れが進むことが予想される社会情勢の中で、新たな事業基盤を創出する必要があると考えられますが、RRPの売上が堅調に伸びていることは安心材料となりますね。

図の右下には調整後営業利益の増減要因がグラフを用いて視覚的に表されています。

販売総数の減少により、減益要因となったものの、プライシング効果+1,401億円により、調整後営業利益が増益となったことがわかりますね。

また、為替の影響は+621億円あり、海外事業を展開するメリットが享受できていることも示されています。

2023年度の業績見込み

続いて2023年度の業績見込みについてです。

以下ポイントを記載していきます。

  • 売上収益は2兆6,290億円(前年比▲1.1%)と微減の予想
  • 営業利益は6,670億円(前年比▲6.4%)と減益
  • 当期利益は4,400億円(前年比▲0.6%)で微減となるもほぼ22年度と同水準
  • FCFは4,020億円(前年比+191億円)増加の予想 

売上収益は▲1.1%、営業利益は▲6.4となり、史上最高を記録した22年度を上回ることは難しいようでことが予想されていますが、これは主にたばこ事業における為替の影響のようです。

また、当期利益は為替の影響と前期から金融損益が改善する見込みであり、それが相殺することが予想されることから、▲0.6%の微減にとどまるようです。

一方で、FCFは+191億円と増加しており、株主還元の原資はしっかりと確保されているようですね!(後述しますが、これが配当維持の理由かと思います。)

たばこ事業についてみていきましょう。

  • たばこの総販売数量は前年比で▲1.5~2.0%と減少する見込み
  • 自社たばこ製品の売上収益は2兆2,930億円(前年比▲1.0%)で減収となる見込み
  • 調整後営業利益は6,960億円(前年比▲7.7%)で、大幅に減益見込み

まずはたばこの販売数量について、1.5~2.0%の減少となる見込みのようです。

従来のたばこ製品であるCombustiblesにおける堅調な売上が見込まれ、またRRP販売数量の伸長が期待される一方で日本、フィリピン、ロシア、英国等でのCombustibles総需要の減少の影響がマイナス要因として想定されているようです。

先進国の健康意識の高まりによりたばこの需要が減少していく一方で、新興国市場やRRPの需要を取り込むことができるのか、引き続き課題となりそうです。

販売数量の減少、為替の影響により調整後の営業利益は前年比▲7.7%と減益予想されています。

株主還元

JTといえば日本を代表する”高配当銘柄”です。

ということで、多くの方は配当が気になりますよね!こちらの図をご覧ください。

最後の段落「株主還元」をご覧ください。

22年度は前回の発表通り1株あたり188円で据え置きとなりました。

そして23年度の予想は、、、、

188円で現状維持です!!

22年度は特に円安の影響が大きく、海外事業を展開しているJTには追い風となりましたが、23年度は米国の金融引き締めがピークアウトすることも予想されており、円高が進むことが見込まれています。

しかしながら、配当原資となるFCF は22年度対比で+191億円と増加する見込みであり、22年度以上に手元資金に余裕が出てくることが想定されます。

為替の影響を考慮し、減配の可能性を懸念されていましたが、現状維持の発表はかなりポジティブに受け止めています!!!

まとめ

以上、本日発表されたJTの2022年度決算についてレビューしました。

22年度は売上収益から当期利益に至るまで全て過去最高を記録し、文句のつけようがない成績だったかと思います!

先進国を中心としてたばこ総販売数量は減少し続けることが想像される一方で新たなマーケットとしてRRPや新興国市場にも打って出ており、こちらの状況次第ではまだまだ成長していくことが期待できますね!

特に、22年度は為替の影響だけでなく、プライシング効果による増収・増益を実現できた点も特筆すべきかと思います。

たばこは嗜好品であり、根強い顧客層があることは間違いなく、プライシング面で強気の姿勢に出ても収益の向上につながります。

そういった意味でも、JTはまだまだ期待できる銘柄ですね!!

なお、最新の決算については他業界の企業もレビューしています。

各社、人気の高配当銘柄となりますので、気になる方はリンクよりぜひご覧ください。

また、普段は決算レビュー記事に加え、米国株の個別銘柄分析もしていますので、こちらもぜひどうぞ!

今回は以上となります。ご覧いただきありがとうございました

この記事を書いた人

背徳太子

ブログ1年目の駆け出しブロガーです。

社会人をスタートさせ2年半程度で資産1,000万円まで到達しました。
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