【丸紅】2022年度決算を発表!過去最高益を達成するも今年度は減益見込み&配当据え置きです!

日本株決算

(※2023/5/8(月)に更新しました)

背徳太子
背徳太子

こんにちは!背徳太子です!

今回は丸紅が本日発表した2022年度通期決算2023年度通期業績見込みをまとめていきます!

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今回は5月8日(月)に決算を発表した丸紅の通期決算についてまとめていきます。

この時期は各企業が続々と2022年度通期決算と2023年度通期業績見込みを発表します。

私が大好きな高配当銘柄を中心に、注目企業をピックアップして内容をレビューしていきますので、ぜひ投資判断のヒントとしていただければ幸いです。

米国の歴史的なインフレやFRBの金融引き締め政策の実行、またそれに伴うリセッション懸念や、まだまだ終わりが見えないロシアによるウクライナ侵攻、原油をはじめとする資源価格の高騰など、事業環境は非常に複雑で先の見通しが困難な状況です。

そのような状況だからこそ、各企業決算を確認することにより、正確な実態を把握することができますので、投資家にとっては大変重要な情報を得る機会となります

皆さんもぜひ決算内容を把握する方法として本ブログをご活用ください!

本日レビューするのは総合商社の”丸紅”です。

早速結論ですが、2022年度通期決算は従来の見込みを上回り過去最高益を更新しました!

また、2023年度通期業績見込みは減益見込み&配当は据え置きとなっています。

(※当記事のスライドは丸紅の決算発表資料から抜粋してます)

丸紅が2022年度 通期決算を発表

具体的に決算内容を確認する前に、丸紅の業績をざっくり振り返りましょう。

過去の業績

 丸紅の直近5年間の実績は以下のとおりです。

丸紅は2019年に巨額の減損を計上したことで赤字に転落、当時は総合商社の中でも唯一赤字となったことで話題になっていましたね。

しかしその後は資源価格の高騰などの影響を受けて業績を一気に回復させ、2021年度は過去最高益となる4,243億円の純利益を計上しています。他商社同様に素晴らしい決算を発表して話題になっていました。

また、気になる配当の推移はこちらの通りです。

こちらは直近10年間の配当額についてまとめられたものですが、最近の配当金の伸びが異常ですよね。笑

2020年3月期までは20−30円台で推移していましたが、2021年度にはほぼ倍額の62円まで上昇、さらに2022年度は78円の配当予想となっていました。

直近の配当実績を見ても高配当銘柄への投資を考えている方にとっては有力な候補になると思います。

それでは本日発表された決算内容を見ていきましょう。

2022年度 通期決算の概要まとめ

ポイントを以下にまとめます。

  • 当期純利益は5,430億円(前年同期比+1,187億円)で2期連続の過去最高益を記録!
  • 一過性の要因を控除した実態純利益は5,260億円(前年同期比+370億円)を計上!
  • 基礎営業CFは5,842億円(前年同期比+136億円)で過去最高を更新!
  • 1株あたりの年間配当金は78円で前年比+16円の増配で確定!

前回3Q決算の発表時に通期の純利益は5,300億円と予測されていましたが、それをやや上回る5,430億円で着地しました。もちろん2021年度に計上した4,243億円を上回りますので、2022年度は2期連続で過去最高益を更新したことになります。

減損などの一過性の要因を控除した実態純利益は5,260億円となり、こちらも過去最高を更新しました。同社の実力がしっかりと向上してきたことを意味しますね。

本業からのキャッシュの創造力を示す基礎営業CFは2期連続5,000億円超となる5,260億円を計上しています。基礎営業CFは将来の投資元本であり、さらには株主還元の原資となりますので、この数字が前年比で成長していることは非常にポジティブな要素と言えます。

そして1株あたりの配当金は、前回の決算発表時に予想していた通り78円となりました。前年比で+16円の増配となっており、引き続き株主還元を積極的に行なっていますね。

次に各セグメントごとの推移をみてみましょう。

  • 純利益・実態純利益ともに金属セグメントが突出しており丸紅の利益を牽引
  • 非資源分野では前年唯一の赤字となっていた電力セグメントが大幅回復

各商社ともに共通していますが、やはり丸紅も利益を牽引しているのは資源分野であり、金属セグメントが突出していることがわかります同セグメントは2022年度の当期純利益は1,994億円であり、2期連続で2,000億円弱の利益を計上。全社で5,430億円の利益を計上していますので、全体の36.7%を金属セグメントだけで稼いでいることになります

また、2021年度は丸紅のなかで唯一赤字となっていた電力セグメントが+700億円ほどの回復を見せており、利益を下支えしていますね。

2023年度 通期業績見通し

丸紅の2023年度業績見通しについて見てみましょう。

  • 純利益は4,200億円(前年比▲1,230億円)で20%近くの減益見込み
  • 実態純利益は4,400億円(前年比▲860億円)でこちらも大幅減益
  • 基礎営業CFは5,100億円で5,000億円超は維持するもやはり悪化の見込み
  • 1株あたりの年間配当金は78円で据え置き

全体的にやや保守的のようにも見えますが、他の商社も同様の傾向ですので仕方ないかもしれませんね。純利益は▲1,200億円の減益を見込み4,200億円の予想を出してきました。(従来の丸紅の利益からすると十分高い水準です。)

1株あたりの年間配当金は2022年度につづき78円のまま据え置きとなりました。さらなる増配を期待していましたが、やはり1,000億円の減益予想では難しいですね。

株主還元については改めて後述しますが、先にセグメント別の利益推移を確認しておきましょう。

2021~2022年度に利益を牽引してきた金属セグメントは引き続き絶好調の予想で純利益は1,730億円となる見込みです。これは全社4,400億円に対して40%弱の水準まで割合が上昇しています。最も減益の影響が大きいセグメントは食料第二セグメントであり、▲520億円となっていますね

セグメント別より大きなくくりとして、資源・非資源分野の割合についてはこちらのスライドをご覧ください。

  • 資源分野は前年比▲370億円で1,620億円となる見通し
  • 非資源分野は同▲440億円で2,770億円となる見通し

丸紅は全体感として非資源分野の方が資源分野よりも利益を計上しているようです。現在は資源価格の高騰により各商社が最高益を続々と更新していますが、非資源分野に強みを持つ丸紅は今後資源価格が落ち着いたとしても安定的に利益を計上できる基盤が構築されていると言えるかもしれませんね。

株主還元についてはこちらのスライドで確認できます。

丸紅は中期経営計画GC2024の間は”累進配当”を宣言しています。つまり、基点となる78円からは減配するリスクがほぼないと言えます。総還元性向は30-35%としていますので、今後上方修正があればそれに伴い株主還元も強化されていくことになります。

株価

最後に株価を見てみましょう。直近1年間における丸紅の株価推移は以下の通りです。

チャートが示す通り、この1年間で大きく飛躍しました。1年前は1,300円台で取引されていましたが、現在は1,900円台まで上昇しており、50%弱の成長を遂げています。

安定して高い利益水準を維持していることやバフェット氏による商社株の買い入れなどの影響もあり、今後も株価の伸びが期待されるところですね。

さいごに

今回は2022年度通期決算と2023年度通期業績見込みを発表した丸紅について取り上げました。

2022年度に引き続き高い利益水準を維持しており、過去最高益を更新することになりました。2023年度は資源・非資源分野ともに減益となり、全社合計で▲1,200億円と減速する見込みとなっていますが、商品価格や為替の動向次第では上方修正の可能性も十分にあると思います。

また、年間配当は2022年に引き続き78円の見込みとなっています。本日5月8日の終値は1,914円ですので配当利回りは4%超の水準となっています。引き続き高配当投資家さんからは非常に魅力的な銘柄に間違いありません。

総還元性向は30-35%としており、さらには累進配当を宣言している丸紅ですから、今後の利益拡大に合わせて株主への還元も期待してしまいますね!

最後に、私の最新のポートフォリオはこちらでご紹介しています。

総合商社をはじめとする日本株にも投資していますが、ポートフォリオの主要構成要素は米国株です。

米国個別銘柄についても本ブログでいくつか20銘柄ほどご紹介しておりますので、よろしければご覧ください!

今回は以上となります。ご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

背徳太子

ブログ1年目の駆け出しブロガーです。

社会人をスタートさせ2年半程度で資産1,000万円まで到達しました。
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